2024年12月5日木曜日

問題の根幹にあるもの ~いわゆる「闇バイト」への対策に思う~

 去る10月4日以降 ブログの中断を余儀なくされてしまってから、社会ではさまざまな出来事が起きていました。

私は それらを認識しながらもキーボードに向かうに至らず時間の経過を余儀なくされることとなってしまい、忸怩たる思いを重ねていったところです。

あげくブログサイトの不具合を招くことになってしまい…今となっては慚愧(ざんき)の念に堪えないこととなってしまいました。

時節は12月を迎え、今年いちねんも いわば最終コーナーにさしかかることとなり、木々は遅まきながら紅葉 そして落葉の様相となっています。



過ぎてしまった時間を後戻りすることはできませんが、ブログを再開した(できた)ことを契機に、ときに回顧しつつ ときに時候の話題にも触れながら、再び歩んでまいります。


10月12日(13日)には、あの「東日本台風」から丸5年が経過しました。

あれから5年…未曾有の災害から復旧・復興が進みつつある長野市ではありますが、現在も千曲川河川沿線の堤防の強靱化などの公共事業が進行しています(このことについては、改めてレポートさせていただきたいと存じています)。



また 10月15日~27日にかけて、第50回衆議院議員選挙が公示(執行)され、各党が新たな体制(態勢)で選挙に臨み、結果 石破 茂内閣が少数与党として船出を迎えることとなりました。

今回の選挙結果は、各党の得た議席数が 絶妙のパワーバランスに置かれることとなりました。これには、まるで〝選挙の神様〟が実在するのではないかと思わせられるほど

すなわち、これまで安定的に過半数を維持していた自民・公明の連立与党が 両党の議席を足しても過半数に届かず、かといって 片や二大政党の一翼を担う立憲民主党も単独過半数に届かなかった状況は、結果 国政を、いずれか一方の勢力が〝数の力〟で押し切ることのできない状況を生み出すこととなりました。

これからは、今までの〝護送船団方式〟での「可決ありき」の国会運営では無く、いわゆる是々非々のうちに「政策本位」で 議案・法案ごとに厳しく審査が行なわれることとなります。

そして それぞれの議論は、一部の政党が密室の中で為(な)すものではなく、須(すべから)く公開を基本として行なわれることになり、議論の経過までも白日の下に晒(さら)されることになります。

これは何より、私たち国民にとって朗報でありましょう。

国会(とりわけ与党)は、今まで ないがしろにしてきた〝国民の目〟を意識せざるを得ないこととなり、議論の経過を詳(つまび)らかにする責務を負うことになりました。

対する野党も、ややもすると〝反対のための反対〟を唱えるに終始していた姿勢から脱却し、より具体的な案(対案)を示すことが求められるようになり、結果、国会で熟議が交わされることになることでしょう。

さまざまな面で厳しさを増す社会情勢の中、今回の総選挙で導き出された絶妙なパワーバランスが、ひいては国民生活の向上につながることを願うばかりです。


ところで、開会された臨時国会では さまざまな論戦が交わされており、いわゆる「103万円の壁」などが(議論の)主流となっています(このことについては後日に触れます)が、その中で 私の印象に引っかかったことに触れさせていただきます。

それは 総理の所信表明演説から代表質問への答弁で発せられた、いわゆる〝闇バイト問題(対策)〟についての発言です。

総理は、首都圏で相次ぐ「匿流(トクリュウ)」による強盗などの〝闇バイト問題〟への対策に向け、警察官の増員や装備の高度化を進め、さらにAI技術を活用したサイバーパトロールの強化に言及した、とされていました。

        

[参考]国会(総理所信・代表質問答弁ニュース)

         ↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/41d103715cf0bf401f45c88ca3b92d305eb72b1b


この発言について、私は思うところが。

確かに、強盗が頻発する「現状」の対策については サイバーパトロールなどの手立てを講じることは重要と思うところです。

しかし、現下の状況=本来は未来ある若者たちが 凶悪な犯罪に安易に加担するようなことになっている通底には、いわば「抜本的な問題」があるのではないかと考えるところです。

そこには、現代社会において若者が置かれている「若者の貧困問題」などの厳しい現状や、彼ら(彼女ら)が安易な行動に走る「道徳心の欠如」があるのではないか。

それら根本的な問題を解決しないことには、目先の防犯体制を強化したところで、いずれまた同じこと(犯罪)が繰り返されるのではないか。

今こそ、社会に横たわっている「構造的な若者問題」にメスを入れなければならないのでは。そこを議論することこそが国(国会)の真の役割ではないでしょうか。

働けど働けど収入が得られない今の(若者にとって)厳しい社会状況・本来は敬うべき高齢者をターゲットにしてしまうような思いやりに欠けた行為など、若者を取り巻く今の状況を根本的(基本的)に改善することに注力することこそが真に求められていると思えてならないところです。


今のところ、総理の口から それら「根本的な問題」について言及することは無く、それは残念に尽きません。

何というか、小手先の 目の前に見える現象にのみ囚(とら)われている政治家の姿勢に、疑問を呈する者の一人であります。

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