「も~いくつ寝ると お正月♪」の歌が聞こえてきそう…年の瀬に向けてカウントダウンが始まっています。
聞けば、今年の年末年始は 最大で9連休になるとか(アタクシには関係ございませんが ^^;)自宅や故郷でゆるりとした時間を過ごされる方も多いことと存じます。
そんな平穏な期間であるハズの年末年始ですが、そんなときでも不測の事故は遠慮なく私たちの身に降りかかってきます。
何より最も不測かつ甚大だったのが、今年の元日に発生した「能登半島地震」でした。この大規模自然災害は超上位の不測事態でありましたが、地震とはゆかないまでも 私たちの日常生活の中には様々な厄難が潜んでいますよね。
そんな折、12/26付の信濃毎日新聞16面「医療・健康」欄に『飲み込む力 見直そう』という記事が載りました。
そう、お正月にヨク耳にする不測の事故〝餅などの食べ物が喉に詰まることによる窒息事故〟の予防を呼びかけるものです。
この記事を読んで、とりわけ高齢の皆さんに注意していただきたいと強く思った次第でありました。
(画像は信濃毎日新聞デジタル)
[参考]当該記事 (但し 全文を読むにはログインが必要です)
↓
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024122600142
記事によると、餅による窒息は 死亡事故の年間発生の4割が1月(正月)に起きているとのこと。
そりゃそうです。お餅は正月料理の主役の一つであり「何はなくとも餅を食べよう」となるのは 日本人の生活の必然です。
そんな一家団欒の最中(さなか)に起きる餅の詰まり事故。せっかくのお正月が暗転することは、当事者にとっても居合わせた家族にとっても不幸を言わざるを得ませんよね…。
そんな不測の事故の主要因は、食べたものを飲み込む一連の動作「嚥下(えんげ)機能」の衰えと関係が深いそうです。
専門家によると、かかる嚥下機能の衰えのサインは、喉仏(のどぼとけ)を上げる筋力が衰えて(喉仏が)下がってくると、食べ物を飲み込みにくくなり 嚥下に問題が出てくるそうです。
また、食事中に「むせる」ことが増えたり、横になった時にせき込んだりするのも飲み込む力が弱くなっているサインだそうです。
で、もし 身近な人が餅などを喉に詰まらせてしまったら「掃除機で吸う」などのいろんな手立てが伝えられていますが、正しくお勧めの救済方法は次のとおりだそうです。
①背中を強く叩く「背部叩打法」
②抱え上げて腹部を突き上げて吐瀉させる「腹部突き上げ法」があります。
(ちなみに 前掲の〝掃除機での吸引〟は推奨しないとのこと)
不測の嚥下事故…ただ そうなる以前に、予防策を講じておくことも肝要でしょう。
啓発資料によると、お餅を食べる際の注意点は下記のとおり。
・小さく切って ゆっくり食べる
・食べる前にお茶などの水分を摂って、喉の内部を湿らせて(餅が喉の内壁に)くっつかないようにする
・畳で食べると〝猫背〟になって飲食物が引っかかりやすいので、椅子に座って良い姿勢で食べる
・テレビを見ながらの飲食は アゴが上がって誤嚥しやすくなる他、食事への集中力が欠けるので控える
この「嚥下(えんげ)機能」の衰えは、前掲の喉の詰まりを初め、他にも人の生命に関わる要因になるそうです。
一つは、前掲の「窒息」の危険です。
食べ物は咽頭(いんとう)を通って食道に入りますが、そのとき 咽頭はギュッと締まって食道へ食べ物を送ります。ただ、老化で(咽頭が)締まる力が弱まると 食べ物が咽頭に残ってしまう場合があり、それで息ができなくなり窒息してしまうそうなのです。
そして、もう一つ厄介なことは「誤嚥性肺炎」です。
食べ物を飲み込む時に、気管の入り口をふさぎ肺の方に食べ物が流れるのを防ぐために機能する「喉頭蓋(いんとうふた)」が、飲み込む力が衰えると その蓋が閉まるのに時間がかかってしまい、その間に 気管に食べ物が流れ込んでしまうもので、死因別では 癌(がん)や心疾患などに次いで6番目に多く、注意が必要とのことです。
実は、私の親父も この誤嚥性肺炎に罹(かか)ってしまい、それが原因で寿命を縮めることになってしまいました。
一見的には食事が進んで望ましい体調と思っていましたが、その実は せっかく食べた物の何割かが肺に混入してしまったのでありました。
これらの「嚥下機能」の低下に伴う不測の事態を防ぐためには、喉の周辺や舌・声帯を鍛えることが重要とのことですが、この辺りの部位は なかなか鍛えるのが難しいところです。
そんな中、昨今に推奨されているのが「カラオケ」だそうです。
一般的には 夜の酒場などで親しまれている「カラオケ」ですが、この「歌を歌う」という行為は すなわち〝声出し〟であり、それが結果的に 喉や声帯を鍛え、最終的に誤嚥を防ぐ強い喉を形成することになる とのことです。
今回の紙面でも、カラオケを活用したボイストレーニングを行なっている様子が載せられていました。
いずれにしても、たかが餅ひとつでも それを食べる際には、それ相応の注意が必要であるということです。
年に一度のお正月、ささいなことで大事(おおごと)にならないよう、ご本人(ご高齢者)はもとより 周囲のみんなが気をつけることが肝要、ということでしょうね。








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